【第十二章】
銀とオパール
Silver and Opals
その三

 そのネックレスは数年前ハリーが、隠れ穴からフルーパウダーを使って間違ってノクターン横丁に行ってしまい、ボーキンアンドバークスでマルフォイ親子から身を隠して棚に隠れた時に、店に陳列されていたネックレスでした。ハリーはその時マルフォイがこのネックレスに興味を持っていたことを思い出します。
 ハリーはネックレスに触れないようにマフラーで包み、学校へと持ち帰ります。
学校の入り口まで来ると、マクゴナル先生が急いでハリー達の所にやって来ました。
 ハリーはネックレスをマクゴナル先生に渡し、彼女はそれをスネイプの所にすぐに持っていくようにフィルチに頼みました。
 ハリー、ロン、ハーマイオニー、そしてリーニーはマクゴナル先生の部屋へ。そこでケイティに何があったのか彼女に話します。リーニーは終始泣きじゃくり、3本の箒で起きた事を話すと病院棟へと行ってしまいました。
 ハリーは夏休みにマルフォイの後を追ってボーキンアンドバークスで見たことや数年前にそのネックレスを見たことをマクゴナル先生に話します。
 本当はダンブルドアに話したかったのですが、やはり彼はほとんど学校にいないらしく、この日も留守でした。
 3本の箒でケイティにネックレスを渡したのはマルフォイだと思う、とハリーは話しますが、この日マルフォイはマクゴナル先生の罰則を受けていてホグズミードには行ってなかったそうです。マルフォイがボーキンアンドバークスに行ったと言うだけで証拠も無く彼を疑うことは出来ない、とマクゴナル先生は言い、ケイティの様子を見に病院棟へと行ってしまいます。

 3人はケイティが一体誰にネックレスを渡そうとしたのかを話しながら談話室へと戻ります。
 ハリーはヴォルテモートが一番消したいと思っているダンブルドアか、仲間にしたいと思っているスラグホーンではないかと考え、ハーマイオニーはハリーかもしれないと言います。でもハリーに渡すつもりならわざわざ学校に持ち帰らなくても、ホグズミードで簡単に渡せただろうし・・・
 談話室には生徒がいっぱいでした。みんな悪天候のせいで早く戻ってきたようです。まだケイティの話は広まっていないらしく、みんなフツーに過ごしていました。