【第15章】
破られざる誓い
The Unbreakable Vow
その二

 ハリーとロンが大広間で夕食をとっていると、ラベンダーがやって来てハリーとロンの間に割り込みロンの首に腕をまわして抱きつきます。そしてそこにハーマイオニーもやって来ます。彼女は、今夜のパーティーにマックラガンと行くと言って去っていきます。ロンはその後なんとなく落ち込み、ハリーは女の子の考える復讐って恐ろしい…と感じます。
 
 そして8時。ハリーはルーナと待ち合わせをしているエントランスホールへと向かいます。ルーナは、いつもの変な眼鏡もバタービールのコルクのネックレスも付けずに、結構可愛いドレス姿で現れました。
 2人はスラグホーンの部屋へ。彼の部屋は魔法が掛けられたのか、いつもより広く見えてたくさんの人で賑わっていました。
 ハリーは早速スラグホーンに捕まります。ハリーについての伝記小説を書きたいと言う魔法使いを紹介され、本を出版させてくれと迫られます。
 ハリーはハーマイオニーを見つけ、その魔法使いから逃げました。すると、ハーマイオニーも誰かから逃げてきたかのように、髪の毛は(いつも以上に)ボサボサです。理由を聞くと、マックラガンにヤドリギの下で迫られ、彼から逃げてきたと言います。ハーマイオニーはマックラガンが近付いてきたので、彼に気付かれる前にまるで姿くらまししたかのように素早くどこかに逃げて行ってしまいました。
 次にハリーとルーナはトレローニー先生に捕まります。ルーナとトレローニーは気が合うようで、ハリーの存在を忘れて2人で話し込み始めてしまいました。
そこに、スラグホーンとスネイプが現れます。スラグホーンはハリーの魔法薬学の才能について話をしますが、スネイプはなぜハリーがそんなに急に魔法薬学が得意になったのか怪しみます。
 すると今度はそこに、フィルチがマルフォイを連れて来ます。マルフォイは夜の廊下を一人で歩いていてフィルチに捕まったようです。彼はパーティーに来るつもりで歩いていたと言いますが、招待はされていませんでした。
 マルフォイの様子は本当に病気のようで、目の下にはくっきりとくまができ、顔色も良くありません。フィルチに捕まったマルフォイをスネイプは怒りと、そしてなぜか彼を恐れるような目つきで見ています。
 スネイプはマルフォイに話があると言って、彼を連れて部屋から出て行きます。
 そしてハリーは透明マントを被り、その2人の後を追って会話を立ち聞きします。

 やはりマルフォイは何かをしようとしているようです。しかしスネイプはマルフォイが何をしようとしているのか知らない様子です。マルフォイは「‘彼’に言われたことを実行するための計画は整い、何人もの協力者も得た」とだけスネイプに話します。
 スネイプはマルフォイに「私は君を守らなければならない。君の母親と‘破られざる誓い’をしたんだ。」と話しますが、マルフォイは「お前に守られる必要は無い!」と言ってスネイプと透明マントに隠れたハリーを残して立ち去ってしまいました。